名前が数字に変わった日

具現化されてゆく地獄と戒め

名前が数字に変わった日4

時間の流れが恐ろしく遅く感じる。

外に居た頃の一日がまるで一週間に変わったような感覚だった。

 

毎日貸し出される三冊の官本も

まるで面白さを感じなくなり、それでも時間を少しでも早く進めたくて懸命に文字を目で追うが気付くと無意識のまま数ページ読み飛ばし、またページを捲り戻す。

 

ジリジリとうるさい独房の蛍光灯を

仰向けになり眺めながら涙を堪えていた。