名前が数字に変わった日

具現化されてゆく地獄と戒め

名前が数字に変わった日13

私物の確認が終わり

そのまま取り調べ室で迎えを待つ

 

その間、刑事と他愛のない話をしたり

今後はどうしていくのか、なんて話をしたり

 

もちろん頭の中は早く家族に会いたい一色だったが

何だか不思議と刑事との別れもちょっとだけ切なかった

 

一ヶ月間、毎日顔を合わせていれば

状況はさておき、やはり少なからず寂しくもなる

 

とはいっても

これ以上この場所に留まれる自信は無かった

 

 

そして、迎えの車を確認した後

刑事と二人、今回は警察署の正面入口へ向かった

 

 

ずっとこの瞬間を待ってた

 

正面入口を出て、車へと向かう

外はすっかり猛暑で少しの移動で額から汗が出た

 

 

車に乗り込む

 

駐車場を出る際に見送ってくれた刑事に

深々と頭を下げた